最近、SNSなどで「個人セラピスト」(フリーランスセラピスト)といった肩書で活動する女性が目立つようになってきました。
メンズエステに在籍せず、自分で部屋を借りて個人で集客セラピスト兼オーナーさんをこう呼びます、
先日、ネットニュースにこんな見出しが躍りました。
過激サービスが行われている!? 個人セラピストの増殖でますます濃くなった違法メンズエステの〝闇〟
(FRIDAY DIGITALより)
お店に所属するよりも稼げる一方で、危険なイメージもつきまとう「個人セラピスト」。
今回のコラムではそんな個人セラピストの実態に迫ってみたいと思います!
メンズエステの個人セラピストは危ない?
お店に所属しない個人セラピストは、増加傾向にあると言われています。
その背景にはメンズエステの店舗が増えすぎたため、集客が難しくなってきたことが挙げられます。店舗での集客が困難なセラピストが過激なサービスを売りに独立し、顧客を得るために本番行為など違法サービスを提供しているというのです。
ニュース記事では、メンズエステ元経営者のこんな証言が掲載されています(※一部編集しています)。
「メンズエステでは性的なマッサージを禁止しており、セラピストや客に対して厳しく徹底させています。ところが、個人セラピストは店からの〝縛り〟がないため、過激なサービスを提供しやすいのでしょう。これまでなら店のルールを盾に客の要求を拒否していたけれど、個人の場合は断りづらいという面もあるのかもしれません」
こうした性的なマッサージは「裏オプション」と呼ばれ、基本料金とは別途オプション料金で提供されることになります。
その裏オプションを含めた料金は、20代のセラピストで90分総額35,000円程度。30代以上のセラピストなら25,000円程度で[最後まで」サービスを受けられるのが相場なのだそうです。
断っておきますが、個人セラピストとは言え売春は違法行為。最悪、警察に逮捕されるので、くれぐれもやってはいけない危険な行為です。
そもそも個人セラピストのお仕事とは?
個人セラピストとは、メンズエステ店に在籍せずにフリーランスで活動するセラピスト。SNSなどでお客様を直接集めて、個人で施術を行います。主にX(旧Twitter)を活用し、DMやLINE公式アカウントを使って予約を受け付けることが多いようです。
施術場所として時間貸しのマンションなどを利用します。店を介さないため、場所代などの経費を引いた売り上げがすべて自分のものになる。店に所属していた頃より収入が大幅に増えたという声は多いですね
施術はもちろん、お店の経営や集客・宣伝なども全て自分で行うので大変ですが、フリーランスのセラピストにはこんなメリットもあります。
個人でセラピストをやるメリット
・出勤調整がない
・店落ちが引かれない
・自分のペースで働ける
個人セラピストという働き方の形態としては
・ホテルなどへ赴く出張タイプ
この2つのパターンが多くみられるようです。
個人セラピストとして働くデメリット

そんな疑問を抱く方もいらっしゃると思います。
メンズエステのセラピストは、そもそもお店に在籍していてもさまざまな危険に晒される可能性があります。
例えば、
盗撮・窃盗などのトラブル
ストーカー被害
……etc.
店舗勤務ならそうした迷惑行為に万が一遭ってもスタッフが助けてくれますが、個人だとそうはいきません。フリーランスはお店の後ろ盾がない分、警察に通報するなどの対処をすべて自分でしなくてはならないため、なかなか大変です。
また、個人セラピストならではのリスクとして多いのが、施術ルームに関するトラブル。
マンションの一室を施術ルームとして使うときには「サロン利用OK」の物件を探す必要があります。
居住用マンションを店舗として無断利用していることが発覚した場合、退去を命じられてしまうこともあり得ます。
「今住んでるマンションを店舗にすればいい」「その辺の安いマンションを借りればいい」といった安易な考えで営業を始めると、最悪の場合、マンションを追い出されることもあるということも覚えておかなくてはならないでしょう。
個人セラピストは稼げるのか?
個人セラピストって稼げるのか、というのは気になるところですよね。
結論から言うと、個人セラピストはお店に所属するセラピストよりも高い収入を得られる可能性が十分あります。
なぜなら、お店に在籍するとお客様が支払う料金のうちセラピストの取り分は5~6割ですが、個人セラピストは全額が自分のお給料になるからです。
ただし、儲けが出るのはリピーターがついて、安定して高収入を得られた場合です。
マンションで営業する場合、維持管理の固定費用が必要になります。また、施術マットやアロマオイル、紙パンツなどの備品やインテリア類も自分で用意しなければいけません。つまり、稼ぎが良い反面、経費もかかるのです。
他にも、施術場所の清掃や備品の在庫管理、経理などのこまごました手間がかかります。
個人セラピストの場合だと施術以外にも
・ルームの管理
・備品の発注・管理
・ルーム内の清掃
・売り上げなどの計算
・スケジュール管理
・顧客管理
といったこまかな業務を一人でこなす必要があります。
個人セラピストは施術力や接客スキルだけではなく、経営者としての才覚も不可欠なのです。
安全に働くなら店舗に在籍するのがおすすめ
上術したように、個人セラピストは自由度が高い反面、面倒な部分が多いというデメリットもあります。
「内勤的な業務はなるべくしたくない」「何かあったらすぐにスタッフが来てくれる環境がいい」――そんな女性は、最初から安全な店舗で働くことをおすすめします。
集客力に関しても、店舗で働く方が絶大なアドバンテージを得られます。
店舗の場合、何といっても広告費が違います。特に大手グループともなると広告にかける予算は個人では敵いません。そのため、どうしても集客力は店舗に軍配があがります。
セラピストはそもそも個人事業主的な側面がありますから、個人の営業力と影響力に自信がある女性はフリーランスとして独立に興味がわくのも自然な流れだとは思います。
しかし、仮に個人経営に踏み出したとしても、売上があがらないと

……ということになる可能性もあります。
そうしたことも踏まえると、安易に独立するのは考えものです。仮にフリーランスになるなら、慎重に考えてから行動を起こすべきでしょう。
安全や面倒な内勤業務に対して支払う対価だと思えば「店落ち」もそこまで高いものではない金額ですからね。
まとめ
今回の記事では、メンズエステの個人セラピストについてご紹介しました。
セラピストに限らずどんなお仕事でもそうですが、フリーランスという働き方は自由度が高い反面、責任が伴います。その分、リスクも大きくなるとも言えるでしょう。
店舗に在籍すると確かに人間関係などのわずらわしさはあるでしょう。しかし、その分、お店から守られている面もあることは忘れてはいけないと思います。
とは言え、こんな女性なら個人セラピストに向いていると言えます。
・今はお店で働いているけどもっと稼ぎたい
・経営や起業に興味がある
反対に……
・トラブルに遭遇するリスクが怖い
・マネジメント(経営・管理)には自信がない
という方はお店に所属して頑張った方がいいかもしれません。
特に、経営面や施術場所の維持管理などをすべて自分で担うことになるので、ノウハウは不可欠。フリーランスを目指すなら、まずは店舗に在籍してノウハウを身につけておく方がいいでしょう。
その上で「施術場所の確保やトラブルの対処方法などをあらかじめ考えておく」「お店側ときちんと話をつけておく」といった事前準備なども大切です。
独立するなら、まずは自力で内勤スタッフを雇えるくらいの稼ぎとノウハウを身に着けてからでも決して遅くはないと思いますよ。