メンズエステ特有の施術にディープリンパと呼ばれるサービスがあるのをご存じの方は多いでしょう。
特有と書きましたが「ディープリンパ」自体は一般的なエステ用語であり、ディープリンパサービスはメンズエステだけではなく、普通のリラクゼーションサロンでも行われているものです。
しかし、普通のエステとメンズエステでは、ディープリンパの認識が全く異なります。
メンズエステのディープリンパ……鼠径部へアプローチする施術
ここではメンズエステにおけるディープリンパについて詳しく説明していきます。
セラピスト志望の女性は、特に必見です!
エステにおける「ディープリンパ」の意味
上述のように、一般的なエステのディープリンパは深層筋のリンパへのマッサージです。
リンパ管は、皮膚近くの浅い部分にある浅層部リンパと深層筋の付近にある深層部リンパに大別されます。その深層部リンパまで届くようにしっかりと奥までほぐす施術が、リラクゼーションサロンのディープリンパです。
深層リンパへのマッサージには
・コリ解消
・血行促進
・デトックス……etc.
このような効果があるとされています。
メンズエステのディープリンパ=鼠径部マッサージ
メンズエステにおけるディープリンパは鼠径部(そけいぶ)へのマッサージです。
鼠経部とは、足の付け根の溝の内側にある三角形状の下腹部の部分のこと。
下図で示す通り、鼠経部は股関節の前方に位置し、ちょうど股間の付け根部分にあたります。
このため、男性の鼠経部をしっかりマッサージするには、局部に手が当たるほど股間ギリギリのきわどい部分に触れる必要があります。つまり、メンズエステのディープリンパにはディープな部位にあるリンパへのマッサージという意味があるのです。
ただし、ディープリンパは性的なマッサージではなく、あくまでも「健全なマッサージ」であることをきちんと理解しておいてください。
ディープリンパの具体的なやり方
ディープリンパは、メンズエステの醍醐味とされる施術です。
ディープリンパが上手にできるかどうかで、リピーターの獲得率が左右されると言われるほど男性客からの人気が高いサービスなので、しっかりとマスターしておきたいところです。
メンズエステにおけるディープリンパは、下記のような手順で施術していきます。
2:太腿などをメインに下半身のもみほぐしを重点的に行う
3:股間の付け根をもみほぐして鼠径部をマッサージする
一つずつ、具体的に説明していきましょう。
手順1:アロマオイルを使って、体全体をもみほぐす
ディープリンパのリラクゼーション効果をお客様に実感していただくには、事前のマッサージを入念に行うことが大切です。
事前のマッサージでは、アロマオイルやパウダーを使って体全体を軽くもみほぐします。
こうしたアロママッサージはお客様の緊張を解くコミュニケーションにも欠かせません。丁寧なコミュニケーションを行うことで、雰囲気づくりにも役立ち、お客様により癒しを感じていただけるようになります。
手順2:太腿などをメインに下半身のもみほぐしを重点的に行う
ディープリンパには、リンパ液の流れをスムーズに整えることで、下半身のむくみや疲労を改善させる効果もあります。
このとき意識しなくてはならないのは、リンパ液は一定の方向に向かって流れているということ。流れに逆らって刺激をすると、かえって蓄積された老廃物を排出する機能が弱まってしまうことがあるので十分注意しましょう。
ざっくり言うと、リンパ液の主な流れには
・足首から鼠径部へ
という2つの大きな道筋があり、脇の下と鼠径部にはそれぞれリンパ節が集まっています。このリンパ節には一種のろ過装置の役割があり、リンパ液が運んできた老廃物はここでろ過されて体外に排出されるわけです。
そのため、ディープリンパを施す際には鼠径部以外に足首から大腿部にかけてもみほぐすなどして、リンパの流れを意識しながらリンパドレナージュを行うことも大切です。
手順3:股間の付け根をもみほぐして鼠径部をマッサージする
事前のマッサージによってお客様のリラクゼーションが十分に整ったら、いよいよメインのディープリンパに移ります。
ディープリンパを施術する際のポイントは、力加減に注意すること。
アロマオイルを使用するため、強い力を加えるとつい手が滑ってペニスに当たる事故が起きることもあります。
そうなると、お客様が興奮して過剰要求につながってしまうことも……。
そんなハプニングを回避するためにも、ディープリンパを施す際は腕に力を入れるのではなく、手のひらを使ってリンパを流すようマッサージすることを意識しましょう。
全体に体重を乗せる感覚でじんわりと圧をかけながら、優しい刺激を与えるように心がけるとお客様に満足感を与えることができますよ。

痛みを感じる度合いには個人差があるため、ディープリンパをするときはお客様の様子を伺いながら力加減を調整しましょう。
ディープリンパの体位について
ディープリンパをする際の体勢は、お客様の好みによっていろいろなパターンがあります。
主な体位は、以下の3つです。
うつ伏せ
ディープリンパでは最もオーソドックスな体位。足先・足裏やふくらはぎからほぐし始め、太もも→お尻→鼠径部という流れで行います。うつ伏せのディープリンパではセラピストの姿が見られないため、余計にドキドキしてしまうという男性は多いです。
うつ伏せでのディープリンパでは、男性がカエル足のポーズになるのが一般的です。カエル足になることで、鼠蹊部とマットの間に隙間ができるので鼠蹊部にセラピストの手や腕が届きやすくなるメリットがあります。
仰向け
施術後半で行われるディープリンパ。脛あたりから膝までをほぐしていき、太腿をさすりながら徐々に鼠径部を刺激する流れになります。
セラピストがお腹の上に乗っかったり、両脚の間に潜り込んだりと、アプローチのやり方はさまざまです。
仰向けでのディープリンパは、セラピストの表情や動きを見ながら施術を受けられるため癒し効果抜群。男性からの人気が高い体位です。
横向き(横臥)
初心者でもやりやすく、おすすめの体位です。
やり方としては、お客様の体を横向きに寝かせ、セラピストが背中側から鼠径部に手を伸ばしてディープリンパを施します。
横向きは体に負担がかかりにくい体位なので、お客様がリラックスしやすいのがメリットです。
また、セラピスト側も、背後に回るためお客様と適度に距離を取りやすくなります。そのため、お客様がムラムラして過剰行為をしようとしてもブロックしやすいというメリットがあります。
ディープリンパはメンズエステの醍醐味。それだけに、お店やセラピストによってやり方が異なります。
上述した体位は、あくまでも体位の一例に過ぎません。自分に合った楽しみ方を見つけてみてくださいね。
メンズエステで鼠径部マッサージをする理由とは?
鼠径部マッサージはとても人気が高い施術です。では鼠径部マッサージをすると、実際にどんな効果が得られるのかを見ていきましょう。
鼠径部マッサージをする理由1:疲労回復になる
鼠径部には、全身に張り巡らされているリンパ管が集まった鼠径リンパ節があります。
リンパ節とは、簡単に説明すると体内の老廃物をろ過して体外に排泄するところ。リンパ管を流れるリンパ液が、体内に溜まった老廃物をリンパ管に運ぶ役割をしています。
このリンパの流れが悪くなると老廃物が排出されなくなって、疲労が溜まる原因になってしまいます。鼠径部をマッサージすることで、疲れやむくみが解消できるんですよ。
鼠径部マッサージをする理由2:気持ちよくなる
上で述べたのは、鼠径部マッサージの男女共通する効果です。その他に、メンズエステで男性が鼠径部マッサージを好む理由は単純に「気持ちいい」からです。
女性セラピストがデリケートな部分をマッサージしてくれるわけですから、男性はエステ本来のリラクゼーションを堪能できます。この施術では男性をいかに心地よくさせるかが指名獲得のポイントと言ってもいいでしょう。
ただ、場所が場所だけに、男性の鼠径部をマッサージすることに抵抗を覚えるというセラピストさんもいらっしゃるようです。
鼠径部マッサージを上手くこなすコツとは?
メンズエステにおける鼠径部マッサージは、場所(股間)が場所だけに抵抗を覚えるセラピストさんもいるようです。そんな方のためにコツをアドバイスします。
まず覚えておいて欲しいのですが、鼠経部マッサージは性的なマッサージではなく、メンズエステにおける通常の施術の一つに過ぎません。
そんなの言うまでもないと思われるかもしれませんが、ここ大事です。
鼠径部マッサージでは、男性器に故意に触れることはありません(そんなことをしたら、性的マッサージとみなされて違法になってしまいます)。そうではなくて、あくまでも股間ギリギリを施術するのが鼠径部マッサージのポイント。
つまり、男性のアソコに触れるか触れないかのギリギリラインをマッサージするのが極意なんです。というよりも、むしろ「……いや結局触れないんかーい!」とモヤモヤさせるぐらいの方がお客様もやみつきになってリピートしてくれます(笑)。
鼠径部を上手にマッサージするコツは、とにかく「ゆっくりと手を動かすこと」。これに尽きます。
メンズエステの施術では全般的にゆっくりした所作が好まれますが、他の部位へのマッサージよりも3分の1程度のスローペースがいいでしょう。イメージとしては、カタツムリが這うぐらいのスピードを心がけてみてくださいね。
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鼠径部マッサージではオイルをたっぷり使いますから、途中でうっかり手が滑って、指先などが男性につい触れてしまうことがあります。その場合はあくまでも「事故」であって故意ではないので慌てたりしないように。
セラピストが照れたり恥ずかしがったりすると、お客様がつけこんで「過剰要求」に発展するケースがあります。平常心でゆったりしたペースをキープするようにしましょう。
また、鼠径部マッサージでどうしても避けられないのがお客様の「勃起」>問題ですよね。
施術中に固くなったペニスを見せられたら(性的な目で私のことを見ているのではないか)と思うかもしれませんが、大抵はただの生理現象なので大丈夫。最初は勃起したペニスを見てドギマギするかもしれませんが、仕事に徹していればすぐに慣れます。
逆に、お客様の方が(こんなところで勃起してしまうなんて)と恥じらっているケースも多いものです。基本的に「普通のことなので、気にしていませんよ」という態度に徹することが大事です。
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鼠径部マッサージ中の過剰要求の交わし方は?
鼠径部マッサージ中の心構えを上述しましたが、とは言っても過剰要求をしてくるお客様も中にはいらっしゃいます。そんなときの対処法を2つご紹介しましょう。
まず1つめは、マッサージのテクニックを磨くことです。
上記でご紹介したスローマッサージを徹底して、お客様に(この気持ちいい時間がずっと続いてほしい)と思わせたら、こっちの勝ち(笑)。無理に過剰要求をすれば施術が途中でストップしてしまうので、お客様は身を任せてくれるようになります。
同時に、鼠径部マッサージをする前の段階で「手を動かしてはいけない雰囲気」を作っておくのも有効です。
具体的には、手指への施術を一定間隔で行うことで「下手に動いたらマッサージを中止されてしまうかも」と思わせるテクニックです。
ハードルが高いと思うかもしれませんが、大抵のお店では講習できちんと教えてもらえるので心配はいりませんよ。
2つめは、SNSやお店のプロフィールなどで紳士的なお客様が好きなことをさりげなくアピールしておくことです。
例えば
「紳士様、いつもありがとうございます」
「先ほど施術したお客様、とても紳士的でこちらも楽しかったです」
こんな風に書いておくと、過剰要求するような悪質なお客は寄り付きにくくなるでしょう。また、実際にお会いしたときに「優しそうなお客様でよかった!」などと釘を刺しておくのも有効な手段だと思います。
お客様のディープリンパ体験談
30歳男性(メンズエステ歴3年)
ディープリンパのやり方って、本当にセラピストによって違うんです。仰向けになった私の太腿に跨って鼠径部をもみほぐしてくれたセラピストの女性もいましたし、別のお店では横に添い寝するようなポーズで鼠径部を触ってくるセラピストもいました。
鼠径部は、いろいろなバリエーションでマッサージを楽しめるのが魅力ですね。ディープリンパは性的なマッサージではありませんが、やはりドキドキします。男性ホルモンも活性化したようで、心なしか最近何かと調子がいいんです(笑)。
まとめ
ディープリンパは、男性のディープゾーン=鼠径部をほぐすメンズエステならではのリンパドレナージュであり、男性から大変人気が高いサービスです。
ディープリンパが上手にできるようになると、ご新規のお客様からリピーターまで指名をたくさんもらえるようになります。ちょっとハードルが高い施術ですが、しっかり覚えて高収入を目指しましょう!
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